2026.02.25
脳神経外科|頭を打って、しばらくしてから起こる脳の病気|慢性硬膜下血腫
転んだあと、しばらくしてから起こる脳の病気

ここがポイント
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慢性硬膜下血腫の症状はいつ起こる?
転倒などで頭を打って数週間〜数か月たってから、歩きにくくなった、反応が鈍くなった、物忘れが目立つといった症状が出てくることがあります。
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治療法はある?
高齢の方でも安全に行える治療法もあり、再発のリスクなど、患者さまの状態に合わせた治療を行っています。
1慢性硬膜下血腫という病気

高齢の方が転倒などで頭を打ったあと、数週間〜数か月たってから、歩きにくくなった、反応が鈍くなった、物忘れが目立つといった症状が出てくることがあります。
その原因の一つが慢性硬膜下血腫です。
慢性硬膜下血腫とは、頭を打った時に生じたわずかな出血が、時間をかけて少しずつ脳の表面にたまり、脳を圧迫する病気です。
症状はさまざまで、片側の手足の動かしにくさ、ふらつき、頭痛、言葉が出にくいといった症状のほか、認知症のような症状として現れることもあります。
そのため、「年のせい」、「脳梗塞の後遺症」と思われてしまうこともありますが、慢性硬膜下血腫は適切な治療で改善が期待できる病気です。
2体への負担が少ない治療

一般的な治療として、局所麻酔で頭に小さな穴をあけ、たまった血腫を排出する手術(穿頭血腫ドレナージ術)を行います。
手術時間は短く、体への負担も少ないため、高齢の方でも安全に行えます。
一方、手術が成功しても、数週間から数か月の間に、10人に1〜2人は血腫が再発することがあります。
3慢性硬膜下血腫への新しい治療法

最近、カテーテルを用いた治療(中硬膜動脈塞栓術)が行われるようになりました。
これは、血腫の原因となる血管(脳を包む硬膜にある動脈)を詰めてしまう治療で、再発を抑える効果が期待できます。
当院では、サラサラの薬(抗血栓薬)を飲んでいるなどの、血腫再発のリスクが高い患者さんや、血腫が再発した患者さんに、積極的にカテーテル治療を行なっています。
4「年のせい」と思わず、早めにご相談ください!

千船病院脳神経外科では、頭を打った時の救急診療だけでなく、「転倒したけど心配」、「最近様子がおかしい」といったご相談にも対応しています。
慢性硬膜下血腫は、早期に診断し治療すれば、元の生活に戻れる可能性が高い病気です。気になる症状があれば、どうぞ早めにご相談ください。






