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ちぶねNOW

2021.01.05

災害医療と日頃からの備え|救急診療部

災害医療と日頃からの備え

ここがポイント

  • 日頃からの訓練が大事!!

    防災マップ・ハザードマップでのシミュレーション

  • 災害が起こってしまってからではうまくは動けません!!

    日頃からの備えが、いざという時に役立つ

1普段から想像力を働かせ、元気なうちに必要な備えをしましょう!!

普段から想像力を働かせ、元気なうちに必要な備えをしましょう!!

お住まいの地域のハザードマップをご覧になられたことはありますか?

自宅から避難所までの経路はすぐに思い浮かびますか?

 

西淀川区の防災マップを見てみると、南海トラフ巨大地震が発生した場合、千船病院も2~3mの津波に襲われると推定され、60分以内に3階以上の高さに避難しましょう!!と強調されています。

 

もし医療機関を受診しているときに大地震が発生したらどうなるでしょう。

病院に来ている方は病気や怪我をされている方がほとんどです。すばやく避難場所に移動できないかもしれません。

入院している方はどうなるでしょう。

 

東日本大震災の後はしばらく津波の水が引かず、移動が制限されたために薬剤や医療物資がなかなか病院に届きませんでした。

病院がそういった状況になった場合、治療を中断できない重病の方は、ボートやヘリコプターなどで転院することを考えなければなりません。災害時は、怪我をしたりして患者さんは増える一方、薬剤や医療物資が足りなくなり、普段通りの医療が提供できなくなってしまいます。一人一人に完璧な治療を行う普段の医療から、一人でも多くの患者さんの命をつなぐことを目標とする災害医療に医療者も頭を切り替えなくてはいけません。

 

いざという時に的確に動けるよう日頃から訓練を行うことが大切です。

私も子供のお弁当を忘れていた時のために冷凍庫に小分けにした子供用おかずをストックしています。備えあれば憂いなしです。皆さんもぜひご自宅周辺の防災マップ、ハザードマップを確認し、いざという時にどういう行動を取れば良いか、ぜひ予想して計画(シミュレーション)を立ててみて下さい。

 

新型コロナウイルス感染者の増加に伴い、大阪府も災害と呼ぶべき状況に近づいています。災害訓練と同じく、新型コロナウイルス感染症を疑った場合の相談先、職場への報告、家族からの隔離など、予め情報収集を行いシミュレ―ションしておくことをお勧めします。

 

しんどくなってからでは考えるのも大変です。元気なときにしっかり備えをしておきましょう。
みなさん我慢の日々を過ごしておられることとは思いますが、お互いを思いやり、協力しながら一緒に乗り越えていきましょう。

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