2025.11.04
腎臓内科|5人に1人が慢性腎臓病―私の腎臓、 大丈夫?|慢性腎臓病
5人に1人が慢性腎臓病―私の腎臓、 大丈夫?

ここがポイント
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腎臓の働き
腎臓は体の中で尿を作るだけでなく、大切な役割を担っています。
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慢性腎臓病とは?
腎臓の働きが低下した状態が長く続くと、心臓・血管・骨など身体の様々なところに支障を来します。
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慢性腎臓病の原因と治療
主な原因は生活習慣病ですが、腎炎などが原因で引き起こされることもあります。また、近年は腎臓を守る新しい薬が開発されています。
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腎臓の働きが大きく低下したら
治療には透析療法や腎移植といった選択肢があります。
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腎臓病に対する当院の取り組み
健診での軽い異常から進行した腎不全まで、幅広く対応しています。
1腎臓の働き

腎臓は体の中でとても大切な役割を担っています。尿をつくって余分な水分や老廃物を体の外に出すだけでなく、ミネラルバランスや血圧を整えたり、血をつくるホルモンを分泌したり、骨を丈夫にするビタミンDを調整したりしています。
一見わかりにくい働きも多いですが、私たちの健康を守るために欠かせない臓器です。
2慢性腎臓病とは

慢性腎臓病とは、腎臓の働きが低下した状態が長く続く状態をいいます。たとえば「尿にたんぱくが出ている」「eGFR(腎臓の働きを100点満点の数字で表した目安)が60以下に落ちている」といった検査結果が3か月以上続く場合に考えられます。
最近の研究では日本人の5人に1人が慢性腎臓病と推定されており、身近な病気の一つになっています。健診結果をぜひ一度振り返ってみてください。
3慢性腎臓病の症状

腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど症状が出にくい臓器です。かなり機能が落ちても自覚症状がないこともあります。
進行すると、体に水分や老廃物がたまり「むくみ」「だるさ」などが出てくることがあります。また、高血圧や貧血、骨の弱り、心臓や血管の病気を起こしやすくなることもわかっています。
だからこそ、症状が出る前に健診や定期検査で早めに気づき、対応することが大切です。
4慢性腎臓病の原因と治療

慢性腎臓病の多くは糖尿病や高血圧といった生活習慣病が原因です。肥満、喫煙、睡眠不足なども腎臓に負担をかけます。
つまり、生活習慣を整えることが腎臓を守る第一歩になります。また、近年は腎臓を守る新しい薬が開発されています。人によって合う・合わないがありますが、うまく使えば透析や移植を避けられることも期待できます。
生活習慣病以外にも、腎炎などが原因で腎臓が悪くなることがあります。そのときは、炎症を抑える薬で治療します。
5腎臓の働きが大きく低下してしまった場合

しっかり治療や予防をしていても、病気の種類や年齢、体質によっては腎臓の働きが大きく低下してしまうことがあります。それでも、透析療法や腎移植といった治療法があり、多くの方が社会で元気に過ごしています。
一方で、ご高齢の方や、身体機能、認知機能が弱っている方、また全身に重い病気を抱えている方では、透析がかえって生活の質を下げる場合もあります。そのようなときは、ご本人・ご家族・医療者が一緒に考え、症状を和らげながら過ごす治療(保存的腎臓療法)を選ぶこともあります。
大切なのは、その人の生活や人生観に合った治療を選択することです。
6腎臓病に対する当院の取り組み

当院では、健診での軽い異常から進行した腎不全まで、幅広く対応しています。生活習慣の改善を多職種で支え、必要に応じて薬を調整しながら、腎臓を守ります。
腎臓の働きが大きく低下してしまった場合でも、当院には腎臓内科・泌尿器科・専属看護師が連携する「腎センター」があり、血液透析・腹膜透析・腎移植・保存的腎臓療法のすべてに対応しています。患者さんやご家族の思いを大切にしながら、最善の治療をご提案します。
また、かかりつけ医をお持ちの方は、かかりつけ医と当院の医師が協力する「二人主治医制」で、安心して継続的に治療を受けていただけます。健診で腎臓に関する指摘を受けた方、あるいは「腎臓が心配」と感じている方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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