2025.05.19
災害への備え
災害への備え
ここがポイント
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災害について考えよう
当院では災害に備えたシミュレーションや職員への訓練を欠かさず行っています。
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いつかの災害に備えて、今できること
訓練を行うだけでなく、問題点を出し合って改善していくことが重要です。
1災害について考えよう
「地震・雷・火事・親父」、これは世の中で恐れられているものを並べた言葉です。
災害は、地震・雷・津波・台風・洪水・火山噴火といった自然災害と、交通事故・工業災害・テロ・戦争・放射線災害といったの人為災害、また新型コロナウイルスが記憶に新しいパンデミック(感染症の世界的な流行)などもその一つです。そのなかでも自然災害は発生を防ぐことができず、突然やってくるものばかりです。
1995年の阪神・淡路大震災や2011年の東日本大震災での津波被害などは、多くの方の記憶に残っていると思います。みなさんは、自然災害が起こる前にできることがあると思いますか?実は、日頃からシミュレーションしておくことで、実際の災害発生時の被害をおさえることができるのです。
今回は、当院で行っている防災対策についてご紹介します。
近い将来、南海トラフ地震が起こることが予測されていますが、当院が位置する西淀川区福町は海抜ゼロメートル地帯であることから、水害が起こりやすいと考えられます。そのため当院の救急センターは建物の2階に設計されており、仮に浸水被害で1階が封鎖されてしまったとしても、診察や処置を続けることができる仕組みになっています。
そして非常時に院内の連携がとれなくなっては困るので、月に1回は無線通話テストを行い、院内に設置している無線機がいつでも使用できる状況であることを確認しています。
またスタッフの訓練として定期的に災害訓練や火災訓練を実施しており、平日昼間だけではなく、休日や夜間といった人数の限られた時間帯での訓練も行っています。
2いつかの災害に備えて、今できること
日頃の訓練で課題が見えてくることもあります。今年の2月28日に休日想定で大規模災害訓練を行った際のことです。私も訓練に参加していましたが、災害対策本部での報告をスムーズに行うことが難しいと感じました。その後の災害対策委員会で今回の問題点を出し合って改善していくことが重要であり、今後の活動につなげていきたいと思います。
本当の災害時には、さらに想定外の事が起こると思います。防災マップを見られたことがありますか?ご自身の生活区域でどのような災害が起こりやすいか、避難の際はどこに行けばよいかなどを確かめ、ご家庭で相談しておきましょう。棚などの大型の家具を倒れないように固定しておくのもおすすめです。「天災は忘れた頃にやってくる」―――日頃から災害の事を考え、準備しておくことが重要だと改めて考えさせられる機会となりました。
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