2025.10.16
初期研修医が青年期患者に対する減量代謝改善手術の症例について国際学会で日本から初めての報告をしました
国際学会「IFSO 2025」で初期研修医が報告しました!

ここがポイント
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チリのサンティアゴでの学会発表へ
当院の初期研修医が報告を行いました!
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生活習慣病などの合併症を伴う重度肥満は、積極的な治療が大切!
日本での減量手術の適応年齢が拡大されました。
1国際学会「IFSO 2025」で初期研修医が報告しました!

2025年9月9日(火)~12日(金)にチリのサンティアゴで開催された「XXVIII IFSO 2025(International Federation for the Surgery of Obesity and Metabolic Disorders)」に初期研修医として参加する機会をいただきました。
学会は世界各国の医師や専門家が専門分野の知見を共有し、最新の研究成果について活発に意見交換を行い、親交を深める場です。
当院からは肥満・糖尿病内分泌センター長/糖尿病・減量外科主任部長の北浜誠一先生を筆頭に5名のメンバーで参加しました。
2青年期患者に対する減量手術の症例について

「IFSO2025」では青年期患者に対する減量代謝改善手術の症例について日本から初めて報告しました。
小児および思春期の重度肥満は近年増加傾向にあり、特に生活習慣病などの合併症を伴う場合には積極的な治療が必要とされています。
欧米ではすでに13歳以上を対象とした減量手術が広がっており、早期の手術が長期的な健康改善につながることが明らかにされています。
実際、青年期に行った手術は成人期に比べて体重減少効果や糖尿病・高血圧・脂質異常症の改善率が高く、良好な経過が得られると報告されています。
日本でも2024年に減量手術の適応年齢が18歳から13歳へと拡大されました。
今回当院で行った青年期患者への減量手術の症例は、術後に著明な体重減少と合併症の改善が得られ、学校生活への復帰も可能となりました。
思春期の手術にあたっては、成長や心理的影響を十分に考慮し、保護者の同意に加えて本人の理解と意思を尊重することが不可欠です。
肥満は将来の生活習慣病の大きなリスクとなるため、適切な時期に外科的治療を行うことは、健康寿命の延伸や生活の質の向上につながる重要な治療手段となります。
3初めての国際学会での発表を終えて

参加前は多少不安もありましたが、実際に参加してみると、診療の未来をより良くしようと発表する参加者の姿に触れ、自然と不安はなくなり、学びたいという気持ちが強まりました。
今回の経験を通じて、海外学会や留学への抵抗も薄れ、大きな財産となりました。






