OPEN

CLOSE

診療サポート部門 ー 検査科

患者さまへ

検査科について

生まれる前から、死亡した後まで、多種多様な検査を、臨床検査技師が担っています。例えば、妊婦さんに実施している胎児エコーは、出生前検査になります。入院をすれば、たとえそれが一泊の入院であっても、院内感染を監視するための検査を行います。
身体が不調の時、その原因を調べるための検査をします。治療をしているとき、その効果を見るために、検査をします。がん検診などもあります。何も自覚症状がない時でも、定期的に、「健康診断」として、検査をします。
また、病院で闘病の末、死を迎えられた時、その原因を調べるために、病理解剖を行ったりします。
また、検査科では、中央処置室での採血も、看護師と共に実施しています。
病棟支援業務として入院されている患者さまの翌日の検査予定のお知らせを作成したり、院内感染から患者さま、職員の安全を守るために感染対策委員会で活動もしています。

検体検査とは

各部署で採取された、血液や尿など各種検体を臨床検査技師が検査していきます。これらを 検体検査といい、身体の状態や、感染症の有無を調べていきます。

血液・凝固検査

血液中にある赤血球数や白血球数、血小板数を測定しています。赤血球数やヘモグロビンを測り貧血の程度や種類を調べています。白血球数や顕微鏡や機械により白血球の細胞分類を行い、炎症の有無や細菌感染かウイルス感染かの予測もしています。
血小板数や凝固検査では、出血したときに正常に血が止まることができるのか、体の中で血が固まり血栓ができてしまわないかを見る検査をしています。

生化学検査

肝機能・腎機能・糖代謝機能などの検査のほか、感染症や内分泌検査を行っています。これにより、悪化した機能があればすぐに見つかり迅速に医者に報告し対応することができます。
糖代謝検査では、血糖やHbA1cなどを見ることにより糖尿病の診断の補助をしています。
特に、緊急検査では、心筋梗塞や昏睡状態の患者さんの状態をいち早く把握し、その後の治療に役立ちます。また、健康診断など、生活習慣病の早期発見や予防にも繋がる大切な検査です。

一般検査

主に尿検査をメインに検査をしています。尿中の糖やたんぱく質、さらに目に見えない有形成分を顕微鏡で検査し、糖尿病や腎疾患の診断にも役立つほか、尿に含まれる細胞成分を検査することで膀胱がんなどが発見されることもあります。
便を検査することもあり、大便に含まれる血液成分を検査し、大腸がんの早期発見に役立ててもいます。

輸血検査

十分な血液を作れない場合や、手術や事故による出血が大量なために、生命に危険が生ずる場合や、血液を固める蛋白質(凝固因子)が足りず、出血の危険がある場合にそれらを補う必要があります。輸血で補うことができる成分は、主に赤血球、血小板、血漿成分および凝固因子です。輸血は、それぞれの状況に適した血液製剤を選んで輸血します。
そのために、輸血検査ではABO式血液型の検査をしたり、不規則抗体(ABO式血液型以外の血液型に対する抗体)を検査し適切な血液型の血液製剤を選択します。
また、急ぎであれば検査技師が病棟にまで血液製剤を運んだりもします。

微生物検査

主に塗抹検査しており、検査材料(痰や尿など様々なもの)をスライドグラスに塗り、染色し細菌の色と形を調べ、病気の原因となる細菌を見つけ適切な治療につながるように心がけております。
また、結核の検査もしており塗抹検査のほか遺伝子増幅検査により迅速で診断に繋がるようにしています。
小児の血液培養の検査もしており、子供たちの敗血症の早期発見もしています。
迅速検査では、インフルエンザや溶連菌、アデノウイルス、RSウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、マイコプラズマなど多種多様な検査もしており、早期診断に貢献しています。

生理機能検査とは

臨床検査技師が直接、患者さまの体に触れて行います。
生体検査(生きた体に行う検査)に含まれ、体の各部分の働き、状態を直接診る検査です。

超音波(エコー)

臓器や組織の境目で超音波が反射する(エコー)性質を使って画像を映し、体内の状況を観察する検査です。エコーの検査は、妊婦(胎児)・心臓・お腹・甲状腺(首)・首の血管・足の血管・乳腺(胸)に分かれています。
お腹のエコーでは、絶食をお願いしています。絶食できていないと見えない臓器が有るからです。下腹部のエコーの時は、おしっこを溜めておいてもらうこともあります。体勢を変えてもらったり、呼吸の調節をお願いしたりもします。
撮ろうとする部位によって、超音波装置の部品(プローブ)を変えますので、検査の部屋や、予約枠が違っています。
妊婦エコーは、臨床検査技師が、産婦人科外来に出向いて、実施しています。
お腹の赤ちゃんが立体的に見える4Dエコーも実施しています。

心電図

心臓は鼓動を打つために微量の電気を周期的に発生しています。その電気が心臓の筋肉(心筋)を伝わることで収縮・拡張して全身に血液を送っています。心電図検査は、その電気の状態をチェックして、心臓が規則正しく動いている(不整脈はない)か、心筋に障害が無いかなどを検査しています。

■12誘導心電図

手首・足首と、胸に六つの電極を付けて、仰向けに寝て検査します。記録時間は15秒程ですが、動いたり、力が入っていたりすると、心電図がきれいに取れないため時間がかかります。ベッドに移るのが大変な場合、車イスのままとることもあります。

  • 3分間心電図:12誘導心電図では見つからない脈の乱れを調べるときに行います
  • CVRR:15分間安静にした後に100心拍の心電図をとり、心拍の変動を調べます。自律神経の検査です。

■ホルター心電図

シールの電極を5か所貼り付け、携帯型の心電計を24時間身に着けていただきます。心電計を身に着けていますので、当日は、お風呂やシャワーは、できません。予約日に取り付けて、翌日の同じぐらいの時刻に外しに来ていただきます。睡眠中・運動中・飲食時など普段の生活の中での脈の乱れや、形の変化を記録することができます。

■運動負荷心電図

運動することで心臓に負担をかけて心電図をとるのが、運動負荷心電図です。狭心症などの虚血変化や、不整脈の変化などをみます。

  • マスター負荷試験:運動前に心電図をとり、階段の上り下りの運動をしていただき、運動直後からまた心電図をとります。
  • トレッドミル運動負荷試験:シール電極で心電計を付け、血圧計もつけて、心電図と血圧を記録しながら、ベルトコンベアの上を歩いたり走ったりします。運動中も記録していますので、マスター負荷試験より限界近くまで、運動してもらうことができます。循環器内科の医師が立ち会います。予約検査です。

■加算平均心電図

心臓を、横・縦・前後の3方向でとらえた心電図をとり、たし算と平均を繰り返して、極微量の心臓からの電気を記録するものです。突然死につながるような重篤な心室性不整脈発生の可能性があるかどうかを調べる検査です。仰向きで30分間ほど安静を保っていただいて検査します。

肺機能検査

肺の容量や、息を吐くスピードを測ります。肺が広がりにくくなることで肺の容量が小さくなったり(拘束性障害)、気道が狭くなって息が吐きにくくなったり(閉塞性障害)していないかを調べます。
頑張っていただかないとできない検査で、最大値を測らなくてはいけないため、何回も測ることもあります。

  • 負荷肺機能(気道可逆性試験)

    気道が狭くなって息が吐きにくくなっている方に、気管支拡張剤の吸入薬を使っていただいた後にもう一度肺機能検査をすることで、呼吸状態が改善するかどうか、確認する検査です。

脳・神経の検査

■脳波

脳細胞の活動によって出てくる微弱な電流を頭皮に着けた電極で検出し、波形として記録したものが脳波です。筋肉が動くと、脳波はすぐに見えなくなりますので、検査中は動かないようにお願いしています。てんかん、脳梗塞、脳損傷、脳血管障害などが予測でき、これらの診断に重要な検査です。検査には、1時間から1時間半かかりますが、乳幼児の場合、眠らないと付けられませんので、さらにお時間がかかることもあります。乳幼児の場合、眠れるお薬を使うことが一般的です。

■ABR(聴性脳幹反応―誘発脳波)

誘発脳波とは、体外から刺激を与えたときの脳の反応を記録するもので、本人の意識とは無関係(意識の有る無しには無関係)に検査できるものです。
現在当院では、聴性脳幹反応(ABR)を実施しています。
ABRは、ヘッドホンで音を聞いてもらい、頭と耳に着けた電極で、脳の反応を記録します。
乳幼児の聴力検査や、心因性難聴(聴神経が保たれているのに聞こえないと感じる)の判別などに利用されます。少しでも動くと検査が中断しますので、乳幼児の場合、眠れるお薬を使うことが一般的です。

■NCV(神経伝導速度)

運動神経(手や足を動かす神経)や感覚神経(痛みや熱さを感じる神経)の興奮が伝わる速さを調べて、神経が傷んでいないかを調べます。
体の表面から、電気で神経を刺激して、刺激の伝わる速さを測ります。電気の刺激で、ピリッと痛みを感じることがあります。

血圧を測る検査

■ABI(血圧脈波)

両手、両足首の血圧を同時に測ることにより、特に足の血管の動脈硬化が進んでいないか、血管が狭くなっていないか確認するための検査です。同時に心電図、心音図、脈波図なども測定し、それらの結果も総合して判断され、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞または糖尿病の合併症などの発生の目安にもなり治療の必要性も判断できます。「足が痛い」とき、スクリーニングとして実施されることもあります。

■SRPP(皮膚再灌流圧)

身体を締め付けて、血流を止め、少しずつ緩めていった時に皮膚の毛細血管の血流がどれぐらいで再開するかをみる検査です。皮膚炎の状態を予測するためや、足の血流が悪い時の手術の適否を考えるときに検査します。

■24時間血圧

携帯型の血圧計をつけて帰っていただいて、24時間後に外しに来ていただきます。一日中、30分ごとに自動で血圧を測ります。一日の血圧変動のパターンを見ることで、高血圧の治療に役立てます。
血圧が大きく変動する場合、白衣性高血圧が疑われる場合、仮面高血圧が疑われる場合、薬物治療があまり効いていないと思われる場合、降圧薬投与中の低血圧が疑われる場合などに検査します。

眼底写真(無散瞳)

検査科では、健診の方の目の写真を撮影しています。
目の奥(眼底)は、唯一、体の外から直接血管を見られるところで、高血圧による動脈硬化の発見や、糖尿病性網膜症・眼底出血・加齢黄斑変性・緑内障のスクリーニング検査として実施しています。

耳鼻科領域検査

■聴力検査

7種類の高さの異なる断続音を聞いてもらい、聞こえているかどうかを、ボタンを押して答えてもらいます。耳にヘッドホンを当てて聞いてもらう、気道聴力検査と、耳の後ろの骨にヘッドホンを当てて聞いてもらう、骨導聴力検査があります。二種類の聴力検査をすることで、耳のどこが悪くて聞こえにくいのかがわかります。
耳鼻科を受診していただいて、防音室で精密に検査する場合と、健康診断として、心電図検査と同じ部屋で簡易に行う場合があります。

■チンパノメトリー

専用の耳栓を当てて、外耳の気圧を変化させることで鼓膜の動きを見る検査です。高層エレベーターに乗った時のような「キーン」とした感じがします。中耳に水が溜まる滲出性中耳炎では、鼓膜は振動しにくくなります。

■ダイナミックレンジ

聞きやすいと思う音の大きさと、大きすぎてうるさく感じる音の大きさを調べます。補聴器の音量調節のためにする検査です。

■語音聴力検査

「ことば」の聞こえを評価するために実施します。50音の音をヘッドホンで聞いてもらい何の音が聞こえたか、書き取ってもらいます。結果は正答率で表され、音量を変えて実施し、どれぐらいの大きさの音で、どれぐらい正解するのかを調べます。
補聴器の音量調節のためにする検査です。

■レフレックス(耳小骨筋反射)

耳の中には、音を内耳に伝える働きをする「耳小骨」という骨があります。大きな音を聞くと、この骨に付いている筋肉に、抑制するような反射が起こります。神経が麻痺していたり、耳小骨自体に障害があると反射が低下します。顔面神経麻痺の部位診断に有用な検査です。
検査を行う耳に専用の耳栓をし、反対側にヘッドホンを付けて大きな音を聞いていていただき反射の様子を波形に出します。

SAS(睡眠時無呼吸症候群)検査

睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome ; SAS)は睡眠中に呼吸停止または低呼吸になることで日中の眠気など、日常生活に不都合が出てくる病気です。
SAS検査には、専用の機械を持ち帰り、自宅でご自分で着けていただく簡易検査と病院の個室に一泊入院して実施する精密検査があります。

  • 簡易検査

    予約日に取り付け方法の説明と、機械の貸し出しを行い、翌日或いは3日後返却しに来ていただきます。

    ①アプノモニタ

    指と鼻にセンサーを付け、体勢を感知する機械を腰にベルトで固定します。
    3泊4日で貸し出します。3夜連続で記録していただきます。

    ②簡易PSG

    指と鼻にセンサーを付け、胸の下あたりに、体勢と胸郭の動き(呼吸努力)を感知する機械をベルトで固定します。1泊2日で貸し出します。1夜、記録していただきます。

  • 精密検査

    ①終夜睡眠ポリグラフィ

    病院の個室に一泊入院していただいて、検査します。
    測定器の装着は、技師が行います。脳波・筋電図(顔や足)・心電図・いびきセンサーを付け、呼吸努力を感知するベルトを胸とお腹にし、さらに測定器の固定を腰にベルトで行います。「簡易検査で、SASの疑いあり」となられた方が対象です。

中央処置室での検査:採血室担当の臨床検査技師が行う検査

  • 手術前などに行う術前検査の一つとして、血液の止まりやすさを診るための検査:出血時間
  • 難治性胃潰瘍などで、ピロリ菌の除菌に伴う検査:尿素呼気試験
  • 禁煙外来での、喫煙の状態を確認するための検査:呼気中Co検査

病理検査とは

患者さまの体から採取された細胞や組織を顕微鏡で調べる検査です。病理検査の目的は病気、特に悪性腫瘍の診断を行うことです。悪性腫瘍ではどの程度のレベルまで進行しているかまで診断されます。また、手術中に摘出した臓器の一部を検査し、的確に摘出する場所を判断する手助けも行っています。

医師・スタッフ紹介

資格取得者一覧
細胞検査士 5名
国際細胞検査士 2名
認定病理検査技師 1名
超音波検査士
循環器領域 4名
消化器領域 2名
産婦人科領域 1名
二級臨床検査士
循環生理学 1名
血液学 1名
微生物学 1名
病理学 3名