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診療センター / センターについて

肥満・糖尿病内分泌センターについて

強固なチーム医療を展開

当院では2016年4月に糖尿病・減量外科を開設し、これまで180例の手術を行いました。その後、多くの患者さんが減量効果に満足され、健康を取り戻し活動的な生活を送っておられます。
高度肥満症・糖尿病に対する外科治療は安全であることが第一と考え、肥満・糖尿病内分泌センターを立ち上げました。それぞれの分野の専門家が的確なアドバイスを行い、肥満症や糖尿病に悩んでいる患者さんをチームでサポートしています。

■関連科一覧

術前から術後までチーム医療でサポート

千船病院では、糖尿病・減量外科、糖尿病内分泌内科専門医、麻酔科医、管理栄養士、理学療法士、看護師、薬剤師、および30名以上のスペシャリストからなる「減量チーム」を結成し、多職種が連携して減量のサポートを継続して行います。

また、特色として各科の連携役であり、患者さまの窓口ともなる減量コーディネーターを配置することでより緊密なチーム医療を行っています。 長期に健康を維持するためには、手術をきっかけとして患者さんご自身がどれだけ生活習慣を改善出来るかが重要となります。術前にひとりひとりの患者さんに合わせた食事指導と運動療法を行いますが、この時点である程度生活習慣の改善が得られていないと、手術を受けても思うような体重減少は得られません。

体重増加の原因は複数が複雑にからんでいることが多く、減量を妨げている本当の要因を探します。万一術後の体重減少が思わしくない場合には、同じ手術を受けた仲間のアドバイスが得られるように、また、仲間の頑張っている様子をみて初心を思い出して頂けるよう患者会も行っています。チーム一丸となって「減量の先にある夢」を応援します。

肥満外科治療に専念する糖尿病・減量外科医

減量手術を執刀する糖尿病・減量外科の北浜医長は、減量手術の本場といえる米国で研鑽を積み、極めて高い技術と幅広い知識を有しています。減量手術は腹腔鏡下に行われるもので、その手術の安全性・体重減少効果や糖尿病改善率などは、執刀医を含めたスタッフの総合力によるところが大きい手術と言えます。当院では2016年6月から2020年2月までの実績は180件で、西日本では圧倒的な手術件数です。早期合併症での緊急手術、縫合不全や術後出血などの重篤な合併症はこれまでになく、安全に行われております。

肥満手術を熟知した経験豊富な麻酔科医

高度肥満症があると睡眠時無呼吸症候群や糖尿病など、複数の健康障害が同時にみつかることが多く、肥満でない場合に比べて麻酔・手術のリスクは高くなります。このため、手術を安全に行うためには、肥満患者さんに対する麻酔方法を熟知した麻酔科医の存在が極めて重要です。
特に当院の麻酔科上北郁男主任部長は『肥満患者の麻酔」(金芳堂)というこれまで日本にはなかった肥満麻酔の教科書を、減量手術の草分け的な施設である四谷メディカルキューブ麻酔科の白石としえ先生と共同執筆されています。上北先生はこの分野においてまさに先進的な麻酔科医の一人と言え、当院での減量手術の安全性をしっかりと支えてくれる力強い存在です。

肥満症外科手術認定施設について

糖尿病・減量外科

北浜誠一

米国では1950年代から行われていた減量手術ですが、日本でもこの数年で飛躍的に件数が伸びています。世界中で肥満外科手術が増加している中、日本肥満症治療学会は、安全な肥満外科手術の普及のために委員会を2012年に設立。施設認定のたたき台として、International Center of Excellence in Bariatric Surgeryを参考にして10項目の基準を制定しました。

日本肥満症治療学会アンケート調査結果2019

■認定されるための主な要件

  • 肥満外科手術件数 20件以上
  • 高度肥満症患者を安全に管理するために必要な設備や道具がある
  • 肥満外科治療に専念する外科医が決められている
  • 患者会が運営されている
  • 全国データベースへの手術症例登録
  • クリニカルパスと手技の定型化が行われている
  • 患者会が運営されている

など

多くの規定があるため、当院のように患者会の運営まで行っている施設は、17ある認定施設のうち11施設しかありません。「学会として患者さんたちが安心して肥満外科(減量)治療を受けられる施設」の期待に応えられるよう、日々頑張っています。

■糖尿病・減量外科手術実績

2016年6月〜2020年2月 180件
術後1年での超過体重減少率 88.5%

※術後1年での超過体重減少率88.5%、緊急再手術・縫合不全・術後出血なし