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2年目、2人の検査技師のひたむきな日々

2026.04.16 ちぶね〜ぜ 検査技師

2年目、
2人の検査技師の
ひたむきな日々

 病院を受診する誰しも必ず何らかの検査を受ける。検査とは体の健康状態を調べ、評価することだ。検査には、血液や尿など、患者さんから採取した検体を検査する「検体検査」、細胞や組織を顕微鏡で調べる「病理検査」、心電図、超音波検査など、直接患者さんに接して行う「生体検査」がある。こうした検査の専門知識を持ち、検査部門や各診療科において、毎日検査を行なっているのが臨床検査技師だ。

 千船病院の検査科には39名の臨床検査技師が在籍、診療を支えている。髙橋美羽さんと宮下 紗夕理さんは入職2年目の若手検査技師だ。

 髙橋さんは愛媛県出身。小さい頃から医療系の仕事に就きたいという思いがあった。看護師という選択肢もあったのだが、「直接患者さんに接するより、裏方でサポートする臨床検査技師が自分に合っていると思った」と、臨床検査学専攻のある大学に進学する。関西で就職を考えているとき、愛仁会の病院が周産期医療に力を入れていることを知った。胎児エコー(超音波検査)は医師が行うことが多い。千船病院では臨床検査技師も行なっていることが、入職の決め手になった。

 1年目は検体検査研修で夜間業務(当直)プログラムを学んだ。夜間は主に救急患者さんの検査対応で、緊急を要するものが多い。髙橋さんも今年の2月から一人で夜勤に入っている。患者さんによっては複数回の検査が必要な場合もあり、2時間おきに起きて検査を行うこともあった。2年目の今は夜勤もこなしつつ、日中は耳鼻科の外来で、耳の検査を担当している。

 宮下 紗夕理さんは大阪市出身。親戚に医療関係者も多く、医療の知識を持っている人に憧れがあった。高校の職業体験で病院に行った時、診療における検査の重要性を感じ、臨床検査技師になろうと決めた。
千船病院へは病院見学で訪れた。

「急性期病院で幅広い診療科がそろっているし、施設も充実していて自分もここで働きたいと思ったんです」

 2023年7月、それまで外部委託していた細菌検査を院内で行うことになり、1年目の宮下さんはその立ち上げメンバーに入った。痰たんや尿などの検体から病気の原因となっている菌を判別し、薬剤の効き目を調べるのが細菌検査である。新部署であるため、マニュアルなどが確立しておらず、全てが一からの作業だったという。現在、外部委託していた時より検査結果を報告する日数は確実に短縮している。

 普段の2人は同期として、いつもお互いの仕事の様子を話し合っている。

「患者さんと接することは少なくても、自分が出した検査結果から適切な治療が行われ、回復していく様子が検査データや看護師さんの記録からわかると嬉しいです」(宮下さん)

 2人の大学時代は、新型コロナウイルス感染症の流行った時期と重なる。

「大学時代に実習などで経験するはずだったことを、今、現場で学びながら身につけています」(髙橋さん)

 現在は、院内外の研修なども活用して勉強を重ねる日々だ。まだできることが少ないので、いろんな部署で学んで、できることを増やしていきたいと口を揃える。やる気に満ちた彼女たちが千船病院の将来を担うことになる。

取材・文:中原 由依子 写真 :奥田真也

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